統合失調症とは
およそ100人に1人の割合で発症すると言われています。
この病気は、様々な刺激を伝えあう神経のネットワークにトラブルが生じる脳の機能障害による病気です。
簡潔に分かりやすい様まとめて見ました。余り突っ込んだ解説ではありませんが(都度詳しい記事を更新していきます)、是非一読下さい。
現実を正確に判断する能力が低下する
妻がよく「ブス」「死ね」等言われていた幻聴。
知らないおじさんがどこに行っても付いてくると言っていた幻覚。
これらの事象を本当に聞こえていたり見えていたりと、状況意味失念のせいで、現実との区別が付かない様になります。普通ならば有り得ない事を現実に起こっていると信じてしまうのです。
感情や意欲のコントロールができなくなる
急に怒ったと思ったら、その数分後には普段通りに戻っている。
一度怒ったら歯止めが効かないくらい怒るという風に感情のコントロールが上手く出来なくなります。
我慢する事が苦手になるので、精神的に子供の様な印象を受けます。
アルコール依存症や、ギャンブル依存症になりやすい様です。
適切な人間関係を保つことが困難になる
人を避ける様になります。急に誰とも遊ばなくなったり、誰とも連絡を取らなくなります。
また、その場の空気を読んだり、自分がどう振る舞えばよいのか分からなかったりと、人とコミニュケーションをうまく取る事が出来なくなります。
外からの刺激に迅速かつ正確に対応できなくなる
前述した、その場の空気を読んだり、自分がどう振る舞えばよいのか分からなくなるのもこれに当てはまります。
また、綺麗な景色を見たり、面白い映画を見たりしても、綺麗だなとか、面白いなという感情にかなり疎くなります。
一般的な症状
統合失調症には陽性症状と陰性症状があります。
陽性症状
- 幻聴
- 被害妄想
- 不安定な感情
- 奇異な行動
- 思考の混乱
陰性症状
- 社会的ひきこもり
- 感情鈍麻
- 言語貧困
- 意欲減退
- 注意力・集中力の低下
- 無関心
これらの症状は病気の経過や病型によって変わっていきます。
3つの病型
破瓜型
思春期から青年期にかけて発病することが多いために破爪型と呼ばれます。 最初に、感情の起伏がなくなったり、意欲が減退するなどの陰性症状が現れ、その後、徐々に陽性症状が出てきます。症状は慢性化することが多く、人柄が変わってしまうなど予後はあまりよくないとされています。
緊張型
青年期に急に発病します。 大声で叫んだり、奇妙な姿勢をとるなどの緊張病症候群や行動の異常などがみられます。多くは数カ月で消失しますが、再発もまれではなく、再発するたびに破爪型に似た病像に変化していく場合があります。ただし、人柄が変わってしまうことは少なく、破爪型よりは予後はよいとされています。
妄想型
破爪型や緊張型よりも発病年齢が遅く、多くは30歳前後に発病します。 幻覚や妄想が中心で、陰性症状はそれほど現れません。対人コミュニケーションは比較的良好に保たれていることが多く、人柄の変化もあまり目立ちません。予後はよいとされています。
治療計画
薬物療法
急性期・慢性期を通じて治療の基本となるもの。特に症状の激しい急性期には薬物療法が効果を発揮します。
再発予防のために長期にわたり必要な治療です。
精神療法
患者さんの状態に合わせた心理的サポート。治療者との面接を通じて、病気や自分の持つ症状への理解を深め、精神的な安定を図ります。
治療の経過
前駆期
発症前の時期。何らかの兆候が現れます。
- 睡眠障害
- 感情の起伏
- 焦燥感
- 神経症状態
急性期
主に発病後。陽性症状が現れ、本人に病識がないのが特徴です。
- 不安緊迫感
- 幻聴
- 被害妄想
- 滅裂
- 興奮
- 奇異な言動
回復期
急性期の精神状態が治療により治った後の疲れきった心身を回復させる充電期間。
- 過度の眠気
- 意欲低下
- 倦怠感
- 甘え
慢性期
主に回復期の後。陰性症状が現れる。
- 活動性の低下
- 周囲への無関心
- 感情の欠如
病気の経過は人によって様々で、良くなったり悪くなったりを繰り返しながら徐々に回復していきます。
統合失調症という病気を知ってもらいたい
この病気の事を知らない方って結構多いと思うんです。たまにNHKで特集をしたりしていますが、民法のテレビ局では滅多に目にしません。聞いた事すらないという方も多いんじゃないのかなと思います。
発症率が100人に1人と数値だけ見てみるとかなり多い事に気付きます。もしかしたらあなたの身近にも知らないだけで居るかもしれません。あなたの身近の人が発症するかもしれません。
その時にこの病気の事を知っていると知らないとでは対応が大きく変わると思います。
一人でも多くの方に統合失調症という病気の事を知って頂けたら幸いです。
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